【シノアリス】嫉妬ノ化身 ストーリー※ネタバレ注意
一節
見知ラヌ森
森は私にとって、母のような存在で
あった。折り重なる枝と茂る草花が
そよ風に揺蕩い、私を慈しむように
抱きしめてくれる。私にとって
心落ち着く場所は、最早森以外に
なかった。「ここはどこ?
早く戻らなくては・・・・・・」
帰る場所ならある。だが、そこに
居場所と言えるような温もりはない。
この森で意識を取り戻すより
前に行われた行為を思い出し、
背筋が凍る。虚ろな目。
意識とは裏腹に前へと進む足。
長年植え付けられた..